ここまでPure DataとともにMozzi学んできましたが、MozziはArduino上で動くため当然のことながらPdは必ずしも必要ありません…(ごめんなさい)
ですが、簡単なシリアル通信のプログラムを学習しましたので、ProcessingやopenFrameworks、Max/MSPなどのソフトウェア、プログラミング環境からMozziをコントロールするノウハウが提供できたと思います。
ここで、ソフトからはいったん離れてArduinoのみでMozziを操作する段階に移行したいと思います。 今回は第3回のプログラムをハードウェア上で実装したいと思います。
Arduinoとステレオミニジャック, 可変抵抗を 赤:Digital 9番ピン,黒:GND, 可変抵抗の足をそれぞれVCC, Analog0, GND
のように接続し、USBケーブルでArduinoをPCに接続してください。
メニューバーからツール (Tools) を選び、マイコンボード(Board) から使用するArduinoを選択してください
同様にツール (Tools) からシリアルポート (Serial Port) を選び、Arduinoが接続されているUSBポートを選択してください
ページ下部のソースを参考にプログラムを書き込んでください
ArduinoIDEウィンドウの矢印 (→) マークをクリックし、Arduinoにスケッチを書き込んでください (pdパッチが開いている場合は[close]を押すか、 閉じてから書き込み)
可変抵抗をまわすと音が出力されます
1#include <MozziGuts.h>
2#include <Oscil.h> // オシレーターのテンプレート
3#include <tables/sin2048_int8.h> // オシレーター用のサイン波テーブル
4#include <mozzi_midi.h> //Pdの[mtof]オブジェクトの代わり
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6// use: Oscil <table_size, update_rate> oscilName (wavetable)
7Oscil <SIN2048_NUM_CELLS, AUDIO_RATE> aSin(SIN2048_DATA);// 配列変数SIN2048_DATA2048の8bitデータをaSinに格納
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9// use #define for CONTROL_RATE, not a constant
10#define CONTROL_RATE 64 // コントロールレートの設定
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12float val = 0.f;
13float pitch = 0.f; // 音の高さ (pitch) の変数
14int sensorValue;
15int pin = 0;
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17void setup(){
18 startMozzi(CONTROL_RATE); // Mozziの初期化と処理開始
19}
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21void updateControl(){ // Mozziの音出力設定はこの領域に書き込む
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23 sensorValue = mozziAnalogRead(pin);
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25 val = map(sensorValue, 0, 1024, 0, 127); //センサの値を0~127にマッピング
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27 if(val < 128 && val > 0){ // 1~127の値であれば...
28 pitch = val; //pitchに値を格納する
29 aSin.setFreq(mtof(pitch)); // pitchを周波数に変換し、オシレーター設定に代入する
30 }
31 else{ // その他の値がきた場合は...
32 pitch = 0; //pitchを0にして...
33 aSin.setFreq(0.f); // オシレーターを止める
34 }
35}
36
37int updateAudio(){
38 return aSin.next(); // オーディオの繰り返し出力処理
39}
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41void loop(){
42 audioHook(); // 再生のために必要
43}
Pure Dataを使っていた頃よりもシンプルになったと思います。 「最初からこっちでやれ!」と言われてしまいそうですが、Arduino IDEで色々といじる前に多彩な音に触れてもらいたいと思い、こういった流れで入門編を執筆しています。
また、Pure Data等のソフトウェアでセンサ値の加工をしたり、アルゴリズムコンポジションの結果をArduinoから出力したり…といった使い方にもつながると思います。 次回からはいよいよArduinoスケッチの中身に迫っていきたいと思います。